人工木デッキは必要?メリットとデメリットを解説!
人工木デッキは必要?メリットとデメリットを具体的に解説
住まいの外部空間を彩るデッキ。近年、従来の天然木に代わって「人工木デッキ」が注目を集めています。でも、本当にあなたのお家に人工木デッキは必要なのでしょうか?
この記事では、人工木デッキの本当の価値と、知っておくべきメリット・デメリット最新の新製品の情報を交えて詳しく解説します。
目次
そもそも人工木デッキとは?
人工木デッキは、木粉と合成樹脂を混合した「木材・プラスチック複合材(WPC:Wood Plastic Composite)」で作られています。天然の木の風合いを残しながらも、プラスチックの耐久性を兼ね備えた、いわば「進化した木材」と言えるでしょう。
最近は人工木の開発もメーカーで年々進化し、本物の突板、家具調に見える製品や溝が入って陰影が出るタイプ、温度上昇を抑えるタイプ、本物のタイルを使った製品などかなり多くのデッキが販売されております。
ですからデッキと言っても多くの種類があるので、コスト、デザイン、好みも併せて慎重に選びたいですね。
人工木デッキの5つの大きなメリット
1. 圧倒的に少ないメンテナンス負担
天然木デッキが年に1〜2回の塗装や防腐処理を必要とするのに対し、人工木デッキは基本的に水洗いだけでOKです。休日の貴重な時間をデッキのお手入れに費やす必要がなくなります。「ウッドデッキを設置したものの、メンテナンスが大変で後悔した」という声を聞きますが、人工木ならその心配はありません。
ただし、メンテナンスを怠るとシミや黒ずみも出てくる場合もありますので、雨の降った後などは雑巾がけで簡単に拭くだけで綺麗に保てます。この辺は車の洗車と同じですね。
2. 優れた耐久性と長寿命
一般的な天然木デッキの寿命が10年程度であるのに対し、人工木デッキは適切に使用すれば15〜25年以上持つものも珍しくありません。腐食や白蟻の心配がなく、反りや割れも少ないため、長期的に見ればコストパフォーマンスに優れています。我が家で10年前に設置した人工木デッキは、今でも新品同様の見た目を保っています。
コストを抑えようと杉などでデッキを作る器用な方もいらっしゃいましたが、意外と塗装が大変で2回ほど塗装やってやめた方もいらっしゃいました。専門の塗装屋さんに頼んだら幅4メートル弱、出幅1,5Mくらいで塗装費5万円もかかってしまったそうです。
塗装の内容も聞きましたが、表面だけでなく、裏面もやらないといけないので、そりゃ大変だったと。
3. 安全性の高さ
人工木デッキは、ささくれが立ちにくく、釘が飛び出す心配もほとんどありません。小さなお子さまやペットがいるご家庭でも、裸足で安心して歩けます。夏場も天然木ほど熱くならないタイプが多く、快適に過ごせるのも大きなポイントです。
天然木は腐ったりすると釘が露出してしまい、大変危険です。小さな子供さんやお孫さん、遊びに来た友人がデッキの上でケガしたら、せっかくの食事会が台無しになることも。
4. 環境への配慮で安心
多くの人工木デッキは、再生プラスチックや廃材を利用して製造されています。新たな木材の伐採を減らし、廃棄物のリサイクルにも貢献する環境に優しい選択肢です。SDGsへの意識が高まる現代において、このメリットは見逃せません。小さなことかもしれませんが、こういう取り組みは家族全員で取り組みたいですよね。
5. 美観の維持と多様なデザイン
経年による色あせや変色が少なく、設置当初の美しさを長く保てるのも魅力です。また、天然木では難しい豊富なカラーバリエーションがあり、住宅の外観に合わせた色選びができます。自然な木目を再現した製品から、モダンなテクスチャーのものまで、デザインの幅も広がっています。
最近は技術も進み、コーナーのキャップやビスの頭まで木目に近い部品を使い、パッと見は本物の突板っぽい高級感のある製品も販売されてます。
その他番外編
私のオススメはデッキの下はモルタルで仕上げその上にデッキを設置します。するとデッキの下に空間が出来ますので物入に使えます。お子さんの遊び道具、おもちゃ、植栽用の肥料、スコップ、釣り道具など使い方色々です。色んな方の趣味に合わせて提案しておりますが、収納スペースって意外と無いんですよね。
知っておくべき5つのデメリット

1. 初期コストの高さ
人工木デッキの最大のネックは、初期費用の高さです。天然木に比べて1.5〜2倍程度の価格差があることも珍しくありません。例えば、10平方メートルのデッキを設置する場合、天然木なら10〜20万円程度ですが、人工木では30〜40万円ほどかかることも。ただし、長期的なメンテナンスコストを考慮すると、トータルでは逆転する可能性もあります。
最近は建築資材がが値上げ傾向なので、一番の障害になる可能性が高いです。
2. 完全な天然感の再現は難しい
技術の進歩により、見た目は天然木に近づいていますが、触感や風合いは若干異なります。木の香りや経年による味わい深さを重視する方には、物足りなさを感じるかもしれません。「自然素材の家」というコンセプトにこだわる場合は、この点を慎重に検討する必要があるでしょう。
最近は注入材入りの木使ってのデッキを扱う住宅メーカーもありますね。
3. 高温下での膨張・収縮
人工木は温度変化によって若干の膨張・収縮があります。適切な施工がされていないと、経年とともに隙間やゆがみが生じる可能性があります。信頼できる専門業者による施工が重要です。
特に住宅とデッキの適正な隙間をとっておかないと後で歪み、反りの原因になりますので注意が必要です。
4. 重量がある
人工木は天然木よりも一般的に重いため、設置場所の構造強度に配慮が必要です。特にベランダなど既存の構造物に後付けする場合は、荷重計算をしっかり行うことが大切です。
また、洗濯機、冷蔵庫、室外機など同じ場所に設置する場合は、補強を入れるなど、工夫が必要ですので注意しましょう。
5.夏場は熱い!
当然のことですが、夏場はデッキの上は熱いので、昼間のカンカン照りの日に裸足で出ることはやめて下さいね。これは天然木にも言えることですが、人工木デッキは天然木に比べ、表面温度が5度以上高いんですよね。なので、どうしても昼間デッキに出たいっていう人は屋根を付けるのがオススメです。熱線吸収タイプの屋根材や、シェード、よしずを使って直射日光が直接当たらない工夫が必要です。
値段が張りますが、私のオススメはアルミの屋根です。夜間照明も付けられて、おしゃれなので、こだわりを持った方にはおすすめしてます。
どんな人に人工木デッキがおすすめ?
1. 共働きで週末も予定が詰まっている30〜40代のファミリー
平日は仕事に追われ、週末は子どもの習い事や家族の予定で忙しい共働き世帯にとって、デッキのメンテナンスに時間を割くのは大きな負担です。年に数回必要な天然木の塗り直しや防腐処理をする時間がなかなか取れない方には、水洗いだけで済む人工木デッキが理想的です。「せっかくのゴールデンウィークをデッキの手入れで潰したくない」という方にぴったりの選択肢です。
2. 海や湖の近くなど湿気の多い環境に住んでいる方
海辺や湖畔、あるいは高湿度の地域にお住まいの方にとって、天然木デッキは湿気によるダメージが大きな悩みになります。こうした環境では木材の腐食や劣化が早まるため、柱などがアルミで出来ている、湿気に強い人工木デッキが特に威力を発揮します。「前回のウッドデッキは5年で腐食が進んでしまった」という経験をお持ちの方には、耐候性に優れた人工木がおすすめです。
3. リタイア後のセカンドライフを快適に過ごしたい60代以上の方
退職後に趣味や旅行を楽しみたいシニア世代にとって、住まいのメンテナンス負担は軽減したいもの。特に年齢を重ねるにつれて、ウッドデッキの手入れのような体力を使う作業は負担になってきます。「リタイア後は庭でガーデニングを楽しみたいけれど、デッキの手入れまでは手が回らない」という方には、メンテナンスフリーで長寿命の人工木デッキが老後の住環境を快適にしてくれるでしょう。また、ささくれが立ちにくく滑りにくい製品を選べば、転倒リスクも低減できて安心です。
これらの具体例から、人工木デッキは単なる素材の選択ではなく、ライフスタイルや将来設計に合わせた賢い住環境づくりの一環と言えるでしょう。初期投資は大きいものの、その後の暮らしの質を長期にわたって高めてくれる価値ある選択肢です。
エクステリア・プロがオススメの2025年の人工木デッキ 番外編

人工木デッキについて経験踏まえ、色々書いてみましたが、いかがだったでしょうか?2025年は面白いデッキが販売されますよ。簡単に説明しておきます。
1,樹ら楽ベンチ
デッキの濡れ縁バージョンが2025年8月に販売されます。LIXIL製『樹ら楽ベンチ』はデッキそのものを設置するのではなく、荷物やプランター置き場、ちょっとした腰掛スペースに使える商品です。特徴はズバリどこでもおける!ってことです。しかも価格が安く、2個、3個組み合わせもできますよ。
2,モジュールガーデン
これは未だ発売前なので画像はありませんが、今年のエクステリアフェアでLIXILさんが参考出品していた商品です。特徴は自分で設置、移動できるデッキです。柱の固定も高さ調整も簡単にできます。私はこれ見たときはキャンプにぴったりだなと感じたんです。
この商品は具体的な内容がわかり次第、お知らせしますね。
まとめ:あなたに人工木デッキは必要か?
人工木デッキは、「手間のかからない長持ちする外部空間」を求める現代のライフスタイルに非常に適しています。初期費用は高めですが、長期的な視点で見れば、その価値は十分にあると言えるでしょう。
一方で、天然素材のぬくもりや経年変化を楽しみたい方、予算を抑えたい方には、従来の天然木デッキも依然として魅力的な選択肢です。
最終的には、あなたのライフスタイルや価値観、予算と相談しながら、最適な選択をすることが大切です。どちらを選んでも、居心地の良い外部空間があなたの暮らしに新たな彩りを加えてくれることでしょう。
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