『エクステリア・プロ』はエクステリア・リフォームの専門プロショップです。

駐車場にフェンスを設置すると、防犯や車の保護など下記のメリットがあります。

• プライバシーを保護し、車上荒らしを防止できる
• 無断駐車を抑止することができる
• 子供やペットが道路に飛び出すのを防ぐことができる
• 景観を整えることができる
• 台風時に隣家からの飛来物より車を守ることができる

それぞれ解説します。

プライバシーを保護し、車上荒らしを防止できる

駐車場へのフェンス設置の最大のメリットの一つは、プライバシー保護と防犯効果です。

フェンスの設置で外部からの視線を遮り、車内の様子や車種が見えにくくなります。視界を遮るタイプのフェンスは、犯罪者が侵入を躊躇する効果がさらに高まるでしょう。

オープンな駐車場は誰でも自由に出入りできるため、車上荒らしのリスクが高まってしまいます。

無断駐車を抑止することができる

駐車スペースが限られている都市部では、無断駐車は深刻な問題です。

商業施設や駅の近くでは、他人の駐車スペースに無断で車を停める「迷惑駐車」が発生しやすいともいわれています。

フェンスを設置すると、明確な境界線となり第三者が簡単に駐車スペースに侵入できなくなるでしょう。

出入り口に電動ゲートや開閉式のバーを設置すると、さらに高い効果が期待できます。

フェンスには「私有地」であることを明確に示す効果もあり、所有権の主張がしやすくなるというメリットもあります。

子供やペットが道路に飛び出すのを防ぐことができる

駐車場と道路の境界にフェンスを設置すると、小さな子供やペットの安全性を高められます。

しっかりとしたフェンスと施錠可能なゲートがあれば、子供たちが大人の目を離れた瞬間に道路へ出てしまうリスクを軽減できるでしょう。同様に、犬や猫などのペットが脱走して交通事故に遭うリスクも軽減できます。

高さのあるフェンスは小さな子供が簡単によじ登ることができないため、安全対策として効果的です。子供の安全を考慮したフェンス選びでは、隙間や突起物などにも注意が必要です。

景観を整えることができる

フェンスは「庭の額縁」として、住まいの外観を美しく整える効果が期待できます。

住宅や街の景観とマッチしたデザインや素材を選ぶと、住宅全体の統一感を生み出し、街並みとの調和を図れるでしょう。

和風の住宅には竹や木製のフェンス、モダンな住宅にはアルミやスチール製のスタイリッシュなデザインが映えます。

フェンスと植栽を組み合わせることで、より自然で美しい景観を作り出すことも可能です。つる性の植物を這わせたり、フェンスの内側に低木を植えたりすることで、硬質な印象を和らげる効果があります。

台風時に隣家からの飛来物より車を守ることができる

駐車場に丈夫なフェンスを設置すると、小石や枝、近隣からの飛来物などから愛車を守れます。

日本は台風の多い国であるため、強風で飛ばされてくる物体から車を守ることも重要な安全対策です。

風を通す適度な隙間がある格子タイプのフェンスは、風圧を分散させる効果があり、強風時にフェンス自体が倒壊するリスクを低減します。一方で、完全に密閉されたタイプのフェンスは風の抵抗を受けやすいため、台風が多い地域では注意が必要です。

駐車場の設置におすすめのフェンスは、下記のとおりです。

• 視界を完全に遮ることができるルーバータイプ・板張りフェンス
• 温かみのあるデザインで景観をよくできる木目調フェンス
• 車の出し入れが容易にするための可動式フェンス

上記はプライバシーの保護や車の保護に効果を発揮します。

視界を完全に遮ることができるルーバータイプ・板張りフェンス

プライバシー保護や防犯対策を最優先する場合、視界を完全に遮断できるルーバータイプや板張りフェンスがおすすめです。外部からの視線を効果的にブロックし、駐車場内の様子を見えにくくします。

ルーバータイプは、斜めに配置された板（ルーバー）が特徴で、完全に視界を遮りながらも風通しを確保できる点がメリットです。

板張りフェンスは板を隙間なく設置するため、より高いプライバシー保護効果が期待できます。

ルーバーの角度を調整できるタイプや、上部のみ視線を通すハーフタイプなど、機能性とデザイン性を両立させたフェンスもあるため、駐車場の立地条件や周辺環境に合わせて、最適なタイプを選びましょう。

温かみのあるデザインで景観をよくできる木目調フェンス

住宅の外観との調和や美しい景観づくりを重視する場合、木目調フェンスがおすすめです。

天然木の温かみと自然な風合いは、住宅全体の印象を柔らかく、親しみやすいものにしてくれるでしょう。

和風の縦格子タイプから、洋風のピケットフェンス、モダンな横板タイプまで、住宅のスタイルに合わせて選べるバリエーションが豊富です。

天然木だけでなく、木目調の樹脂やアルミ製品など、見た目は木材そっくりでありながら、耐久性や維持管理の面で優れた素材も多く開発されています。

たとえば樹脂製の木目調フェンスは、天然木のような風合いを持ちながら、腐食や害虫の心配がなく、塗り替えなどのメンテナンスもほとんど必要ありません。

車の出し入れが容易にするための可動式フェンス（オーバードア）

セキュリティを確保しながらも車の出し入れをスムーズに行いたい場合、可動式フェンスがおすすめです。プライバシー保護や防犯効果を維持しながら、車の出し入れの利便性も確保できます。

手動タイプは初期コストが低く、電源工事が不要という点がメリットです。電動タイプは、リモコン操作で開閉できるため、雨の日や荷物を持っているときでも車から降りることなくゲートを操作できて利便性に優れています。

間口の狭い駐車場では、スペースを取らない引き戸タイプや折りたたみ式が人気です。

ここでは、フェンス選びの重要なポイントについて5つ解説します。

• デザイン性で選ぶ
• 素材で選ぶ
• 耐久性で選ぶ
• 高さで選ぶ
• 安全性で選ぶ

単に見た目だけでなく、機能性や耐久性、法的要件など様々な要素を考慮する必要があります。

デザイン性で選ぶ

フェンスは住宅の外観の一部として、住宅全体の印象を左右します。周囲の街並みとの調和も考慮しながら、自分らしさを表現できるデザインを選びましょう。

モダンなデザインの住宅には、直線的でシンプルなアルミフェンスやスチールフェンスが調和します。

一方、和風の住宅には、縦格子や竹垣風のデザイン、自然素材を活かしたフェンスが調和します。

色彩も重要です。住宅の外壁や屋根の色と調和する色を選ぶと、統一感のある外観を作り出せます。ブラック、ダークブラウン、グレーなどのモノトーン系カラーだと、住宅の外壁と調和しやすいでしょう。

フェンスと門扉のデザインを揃えることも、統一感のある外観づくりには欠かせません。

素材で選ぶ

フェンスの素材は、耐久性、メンテナンス性、コスト、そして見た目に影響します。主な素材の特徴を以下の表にまとめました。

素材選びのポイントは、設置環境と優先する性能です。たとえば、海岸近くの塩害が多い地域では、アルミや樹脂など錆びにくい素材が適しています。

防犯性を重視するなら、頑丈なスチールや鋳物が良いでしょう。自然との調和を重視するなら、木材がおすすめです。

最近では、複合素材を使用したフェンスも増えています。アルミフレームに木調パネルを組み合わせたものや、スチールと樹脂を組み合わせたものなど、それぞれの素材の利点を活かした製品が登場しています。

耐久性で選ぶ

フェンスは外気に常時さらされる建材のため、耐久性を重視すべきでしょう。

高温多湿の夏、寒冷な冬、台風や大雨など、建材にとって過酷な条件が揃っている日本の気候において、防錆処理が重要なポイントです。

特にスチール製のフェンスは錆びやすいため、溶融亜鉛メッキ処理や粉体塗装などの防錆処理がされているものを選びます。アルミ製は本来錆びにくい素材ですが、沿岸部など塩害の心配がある地域では、表面処理が施された製品を選ぶとよいでしょう。

また、紫外線は樹脂の劣化や変色、木材の褪色の原因です。UV保護コーティングが施されている製品や、元々紫外線に強い素材を使用した製品を選ぶと、長期間美観を保てるでしょう。

高さで選ぶ

フェンスの高さは、プライバシー保護や防犯効果、法的規制、そして圧迫感のバランスをトータルで考慮して決めましょう。

プライバシー保護を目的とする場合は、大人の目線の高さである約160cm前後のフェンスが効果的です。防犯を重視する場合は、180cm以上の高さがあると安心感が高まりますが、高すぎると圧迫感が生じます。デザインや素材で圧迫感をなくすよう工夫することも大切です。

ただし、フェンスの高さには法的な制限があることを忘れてはいけません。日本の建築基準法では、ブロック塀の上に設置する目隠しフェンスの高さは、ブロック塀の高さと合わせて合計2.2メートル以下と定められています。

安全性で選ぶ

長期間にわたって安全に使用できるフェンスを選びます。

耐風性能は、台風の多い日本では重要な指標です。製品ごとに風速30m/秒や風速50m/秒（約180km/h）などの耐風圧性能を明記しているので、地域の気象条件に合わせて、適切な耐風性能を持つ製品を選びましょう。

経年劣化による安全性の低下を防ぐために、定期的な点検とメンテナンスの容易さも考慮します。特に可動部分のある門扉などは、経年劣化により開閉トラブルや突然の落下などのリスクが生じる可能性があります。

小さな子供やペットがいる家庭では、鋭利な突起物がないか、挟み込みの危険性はないか、登りやすい構造になっていないかなどをチェックすることも大切です。

フェンスの設置費用は、素材、デザイン、サイズ、工事の複雑さなどによって異なります。

フェンスの設置工事費用は、材料費と施工費を含めて1メートルあたり約15,000円から35,000円程度が相場です。

主な素材の設置費用を、表にまとめました。

構造物の撤去が必要な場合や、地盤が弱く補強が必要な場合などは追加費用が発生します。

コスト削減のポイントとしては、下記のような方法があります。

• 必要最小限の範囲にフェンスを設置する
• シンプルなデザインを選ぶ
• メーカー標準品を使用する（オーダーメイドよりも安価）
• 複数の業者から見積もりを取り、比較する
• フェンスの高さを必要最小限に抑える

安さを追求するあまり、品質や耐久性を犠牲にすることは長期的にはかえって高コストになる可能性があるため、初期投資と長期的なメンテナンスコストをトータルで考慮し、バランスよく選びましょう。

ここからは、駐車場に設置するおすすめフェンスを6つ厳選してご紹介します。

• LIXIL フェンスAB
• LIXILワイドオーバードアS・オーバードアS
• 三協アルミ シャトレナⅡ
• 三協アルミ ラビーネ
• YKK AP エクスライン シリーズ
• YKK AP シンプレオスクリーンフェンス

機能性やデザイン性など、ご自身の希望に合わせて検討してみてください。

LIXIL フェンスAB

LIXILのフェンスABは、耐久性の高いアルミニウムを使用しており、錆びにくくメンテナンスが容易です。長期間にわたって美しい外観を保てるでしょう。

目隠し効果が高いデザインが多く、隣家からの視線を効果的に遮ります。YL型の横ルーバーは目隠し率が100%に近く、プライバシーを確保できます。

8つのデザインと19のタイプから選べて、内観からの見た目にも配慮したデザインが特徴です。すっきりとしたデザインで、和風建築から洋風建築まで幅広く対応できます。

また、2025年春にはブロック上施工で高さ1.4メートルや1.6メートルのタイプも選択できるようになりました。こちらの製品は柱ピッチが2メートルとなっており、商品代や工事代も安く抑えられるようになったのも大きなメリットです。

LIXILワイドオーバードアS・オーバードアS

LIXILの「ワイドオーバードアS」と「オーバードアS」は、電動式のカーゲートです。

エアコンや洗濯機に使われる静音インバータモーターを採用しており、開閉時の音が非常に静かなことが特徴です。夜間でも近隣に迷惑をかけることなく車を出し入れできるでしょう。

ワイドオーバードアSは、道路側へのはみ出しが少ない直昇タイプのため、開閉時に通行人に当たる心配がありません。

上下桟や框が主張しないスマートなデザインで、住宅の外観に調和します。

三協アルミ シャトレナⅡ

シャトレナⅡは、自然な木調のデザインが特徴で、アルミ形材を使用しているため、見た目は美しく、耐久性も兼ね備えています。多様なカラーオプションがあり、住宅の外観に合わせやすいでしょう。

風速36m/s相当の耐風圧強度を持ち、支柱の間隔を狭めることで風速42m/s相当にも対応可能です。

下桟のすき間は15mmで、道路からの視線を遮りつつ、通気性も確保しています。高さのバリエーションは600mmから1600mmまであるため、設置場所に応じた最適なサイズを選択できます。

三協アルミ ラビーネ

三協アルミの「ラビーネ」は、跳ね上げ式のカーゲートです。扉を上下に開閉する方式で道路へのはみ出しが少なく、狭いスペースでも車に当たらず敷地を有効に活用できます。

電動タイプと手動タイプの両方があり、リモコン操作で車内から簡単に開閉できます。手動タイプは、女性でも楽に操作できる設計です。

10種類のデザインパターンがあり、横格子や縦格子、目隠し効果の高いデザインなど、好みに応じて選べます。

YKK AP エクスライン シリーズ

エクスラインシリーズは、シンプルでありながらスタイリッシュなデザインが特徴です。流行に左右されずどんな住宅にも調和しやすく、長期間にわたって使用できるでしょう。

伸縮ゲートと引戸の2つのタイプがあり、用途やスペースに応じて選べます。引戸タイプはスライド式であるため、狭いスペースでもスムーズに開閉できます。

アルミ色はブラウン、カームブラック、プラチナステン、ホワイトの4色から選べ、木調色も組み合わせ可能です。

YKK AP シンプレオスクリーンフェンス

シンプレオスクリーンフェンスは、最大高さが2000mmで外部からの視線をしっかりとカットします。駐車場や庭などのプライベート空間を周囲の視線から守りたい方におすすめです。

アルミ素材を使用しているため、雨や風、紫外線に強く、長期間にわたって使用できます。また、汚れがついても簡単に洗い流せるため、メンテナンスが容易です。

水平ラインを美しく見せるデザインが特徴で、住宅の外観に調和しやすいデザインです。カームブラック、ホワイトなどさまざまな色から選べるため、好みに応じたコーディネートがしやすいでしょう。

跳ね上げ式ゲートは上方向に開くため、上部に十分なスペースが必要です。カーポートが設置されている場合はゲートを開けた時に屋根と接触し、カーポートと門戸の故障の原因となる可能性があります。

跳ね上げ門戸を設置する際は下記をチェックしましょう。

• 開閉時の動作範囲
• 季節変動の考慮
• カーポートの揺れの範囲

積雪地域では、雪の重みでカーポートの屋根が低くなることがあります。強風時にもカーポートの屋根が揺れることがあるため、余裕を持った設計が必要です。

カーポートやゲートの金具に経年劣化によるたわみが生じ、新設時には問題なくても数年後に干渉する可能性も考慮しましょう。

干渉の問題が予想される場合の解決策としては、下記が有効です。

• 引き戸タイプや開き戸タイプに変更する
• ゲートの設置位置をカーポートから十分に離す
• 開閉角度を制限できるようにする

少しの配慮で、故障の可能性を軽減できるでしょう。

駐車場のフェンスに関するよくある質問と回答を、3つ厳選してまとめました。

既存ブロック塀の上にフェンスを後付けすることは可能ですか？

高さ制限に引っかからなければ、既存のブロック塀の上にフェンスを後付けすることは一般的に可能です。

ただし、既存のブロック塀が追加の重量に耐えられるかを確認する必要があります。ひび割れや傾きがある場合は、補強工事が必要です。

ブロック塀の基礎が適切に施工されているか、フェンスの追加重量に耐えられるかも確認しましょう。

フェンスの耐用年数はどれくらいですか？

フェンスの耐用年数は、素材、品質、設置環境、メンテナンス状況などによって異なります。一般的な耐用年数の目安は下記の通りです。

ただし、上記はあくまで平均的な目安であり、気候やメンテナンス、扱い方によって大きく変動します。

下記に気を付けると、長く使えるでしょう。

• 定期的な洗浄（特に海岸地域では塩分や砂を洗い流す）
• 年に1～2回の点検（ぐらつき、サビ、腐食などのチェック）
• 塗装の劣化が見られたら早めの再塗装
• 金具の緩みや腐食があれば交換
• 木製フェンスの場合は定期的な防腐・防蟻処理

メーカーによっては、定期的なメンテナンスを条件に長期保証を提供している場合もあります。

メンテナンスはどれくらいの費用がかかりますか？

DIYメンテナンスの場合は材料費や工具代のみです。たとえば木製フェンスの塗装や防腐処理に必要な材料費は、数千円から数万円程度で済むでしょう。

業者に依頼する場合は、小さな損傷や劣化部分の修理の場合5万円から10万円程度、大規模修理の場合は10万円から20万円程度かかるでしょう。

フェンス選びでは、初期コストだけでなく、耐久性やメンテナンス性、将来的な使い勝手なども総合的に検討して選びます。安全に長く使用するためには、自己判断せず専門家に相談し、現地調査を行った上で最適な提案を受けることがおすすめです。

フェンスは住まいの「顔」の一部となるため、機能性を重視しつつも、デザイン性にもこだわることで、長く愛着を持って使い続けられるフェンスとなるでしょう。

あなたのライフスタイルや住まいの特性に合わせた、理想的なフェンス選びの参考になれば幸いです。