『エクステリア・プロ』はエクステリア・リフォームの専門プロショップです。

カーポートとガレージは、どちらも車両を風雨から守るための設備です。構造面が異なるため、設置費用や工期、さらには使い勝手も異なってきます。

それぞれの特徴を正しく理解することで、自分に合った選択ができるでしょう。

カーポートは屋根と柱がある駐車スペース

カーポートの基本的な構造は、屋根と、それを支える柱で構成され、壁のない開放的な設計が特徴です。

主に雨や雪、強い日差しから車両を保護します。シンプルな構造で、比較的容易に設置できます。

また、圧迫感が少なく、庭や住宅との調和も取りやすいのが特徴です。デザイン面でも選択肢が豊富で、住宅の外観に合わせた統一感のある仕上がりを実現できるでしょう。

ガレージは屋根と柱に加えて壁もある駐車スペース

ガレージは、カーポートの構造に壁が加わり個室のようになった、より本格的な駐車設備です。四方を壁で囲まれているため、風雨はもちろん、防犯面でも高い効果を発揮します。

また、壁があることで収納スペースとしても活用できるのが特徴です。

工具や車両メンテナンス用品、季節用品などを保管するスペースとしても重宝するでしょう。ただし、密閉空間となるため、換気には十分な配慮が必要です。

カーポートは、比較的手軽に設置できる駐車設備です。

コストパフォーマンスの高さや施工の容易さで選ばれます。
また、様々な敷地条件に対応できる柔軟性も、大きな魅力の一つです。

ここからは、カーポートならではのメリットについて詳しく見ていきましょう。

設置費用が比較的安く抑えられる

カーポートの魅力の一つが、比較的リーズナブルな設置費用です。

基本構造がシンプルなため、材料費を抑えられます。また、基礎工事も最小限で済むため、工事費用も節約できます。

一般的な1台用カーポートの場合、工事費込みで30万円から80万円程度が相場です。同規模のガレージと比べると半分以下の費用で済むケースも多く、予算を抑えて車両を保護したい方に適しています。

短期間で設置が可能

カーポートは、構造のシンプルさゆえに、工事期間も短く済みます。基礎工事から完成まで、通常1週間程度で設置が完了します。

天候などの影響を受けにくいため、工期が大幅に延びるリスクも低いのが特徴です。

また、工事による周辺への影響も最小限に抑えられるため、近隣への配慮も比較的容易です。

急いで駐車スペースを確保したい方や、長期の工事を避けたい方でも駐車スペースを確保できます。

傾斜などがある場所でも設置ができる

カーポートは、設置場所の自由度が高いのも特徴です。多少の傾斜がある場所や、不整地でも、支柱の長さを調整することで対応が可能です。

また、L字型やコの字型など、敷地の形状に合わせた設計もできるため、限られたスペースを有効活用できます。

さらに、建築確認申請が不要なケースも多いため、行政手続きの面でもスムーズに設置を進められるでしょう。

カーポートには、制限や課題もあります。特に天候や防犯面での懸念は、設置を検討する際に慎重に考慮しましょう。

ここからは、カーポートのデメリットについて詳しく解説します。

雨や風、雪などの影響を強く受ける場合もある

カーポートは壁がない開放的な構造のため、天候の影響を受けやすいという特徴があります。

強風を伴う雨の場合、斜め方向から雨が吹き込み、車両が濡れてしまうでしょう。

積雪地域では、風で雪が吹き込んで車両に積もることも考えられます。

厳しい気象条件への対策として、オプションで側面パネルを取り付けることも可能です。しかし、完全な防護は難しいかもしれません。

完全に目隠しができないので防犯性が低い

カーポートは開放的な構造であるため、外部からの視線を完全に遮ることができません。

そのため、車両の存在が外から確認でき、盗難やいたずらのリスクが比較的高くなります。

特に高級車や希少価値の高い車両を所有している場合は注意が必要です。防犯カメラの設置や、センサーライトの併用など、追加の防犯対策を検討する必要があるでしょう。

ガレージの天候や防犯面での安心感は、カーポートとは一線を画す特徴と言えるでしょう。

投資額は大きくなりますが、それに見合う価値を提供してくれる設備です。

雨や風、雪から守ることが可能

ガレージは四方を壁で囲まれた構造のため、あらゆる方向からの風雨や雪から車両を確実に保護できます。

台風や豪雨、大雪といった過酷な気象条件下の住宅では、車体の安全をまもるためにカーポートが活躍するでしょう。

また、壁があることで風の影響も最小限に抑えられるため、落ち葉や砂埃などの影響も受けにくく、車両を清潔に保てます。

防犯性を高くすることができる

ガレージは、施錠可能な完全な個室として機能するため、高い防犯性を確保できます。

車両への盗難やいたずらのリスクを大幅に低減できるだけでなく、車内に貴重品を置いておくことも可能です。

さらに、シャッターや扉の種類を選ぶことで、セキュリティレベルを自分好みにカスタマイズできる点も、嬉しいポイントです。

夜間や長期不在時でも、安心して車両を保管できるでしょう。

車を収納する以外の用途にも活用可能

ガレージの大きな特徴の一つが、多目的なスペースとしての活用が可能な点です。壁面を利用して棚やフックを設置すれば、車両用品の収納はもちろん、季節用品やアウトドア用品なども整理して保管できます。

また、趣味や仕事の作業スペースとしても活用でき、車両のメンテナンスや洗車作業なども快適に行えます。

屋根と壁があって倉庫のように使えるため、物の置き場所に困っている世帯での利用価値は高いと言えるでしょう。

ここでは、ガレージ設置における主なデメリットについて詳しく解説していきます。

設置をする費用が高くつく

ガレージの設置には、カーポートと比べて高額な費用が必要です。

一般的な1台用ガレージの場合、工事費込みで100万円から200万円程度が相場です。

壁や床、シャッターなどの部材費用に加え、より本格的な基礎工事が必要なことが、費用を押し上げます。また、電気工事や換気設備の設置など、付帯工事も必要となり、予想以上に費用が膨らむケースもあります。

密閉空間なので通気性が悪い

ガレージは四方を壁で囲まれた密閉空間のため、通気性の確保が課題です。

湿気がこもりやすく、結露や車両の錆びの原因となる可能性があります。

また、夏場は室温が上昇しやすく、車内温度も高くなりがちです。

通気性の問題に対処するため、換気扇の設置や定期的な換気が必要となり、電気代などのランニングコストもかかってくるでしょう。

カーポートよりも設置の面積が必要

ガレージは壁面があるため、同じ駐車スペースを確保する場合でも、カーポートより広い設置面積が必要です。

壁の厚みや開口部のスペース、さらに車両の出し入れに必要な余裕スペースなども考慮しなければなりません。

そのため、狭小地や変形地では設置が困難なケースもあり、敷地の有効活用という観点では制限が大きくなる可能性があります。

建築確認申請が必要

ガレージは建築物として扱われるため、建築確認申請が必要になるケースがあります。

建築確認申請の手続きには、専門家への依頼費用や申請手数料が発生し、さらに承認までに一定期間を要します。

また、建ぺい率や容積率の制限を受けるため、予定していた規模や形状での設置ができない可能性もあるでしょう。

地域の建築規制によっては、デザインや高さにも制限がかかる場合があります。

カーポートの特徴をふまえて、適している人は下記のとおりです。

• 車の出し入れを気軽に行いたい人
• 増築や撤去を行う可能性がある人
• すぐに設置したい人
• デザイン性を重視したい人
• 設置できる面積が限られている人

詳しく見ていきましょう。

車の出し入れを気軽に行いたい人

カーポートは開放的な構造のため、車の出し入れがスムーズに行えます。

シャッターの開閉操作が不要で、視界も良好なため、駐車が苦手な方でも安心して使用できるでしょう。

また、買い物帰りなど、両手に荷物がある状態でも、余計な動作なく車両に近づけるのが特徴です。

日常的に頻繁に車を使用する方や、高齢・車いすの方にとって、使い勝手の良い選択肢です。

増築や撤去を行う可能性がある人

カーポートは、将来的な変更や撤去が比較的簡単です。基礎工事が最小限で済むため、移設や撤去時の土地への影響も少ないでしょう。

そのため、将来的な住宅の増築や、土地の用途変更を考えている方に適しています。

また、設置後に駐車台数を増やしたい場合も、既存のカーポートに連結する形で増設できるケースが多く、柔軟な対応が可能です。

すぐに設置したい人

カーポートは、工期が短く、すぐに使用開始できることが特徴です。基礎工事から完成まで通常1週間程度で済むため、急いで駐車スペースを確保したい方に最適です。

また、工事による近隣への影響も少なく、休日工事も可能なケースが多いため、平日は仕事で忙しい方でもスムーズに設置を進められます。

デザイン性を重視したい人

カーポートは、デザインの自由度が高く、住宅の外観との調和を図りやすい設備です。フレームの色や屋根材の種類、形状など、カスタマイズできる要素が多いため、こだわりの外構デザインを実現できるでしょう。

また、圧迫感が少なく開放的な印象を保てるため、庭全体の景観を損なうことなく、スタイリッシュな空間を演出することが可能です。

設置できる面積が限られている人

カーポートは、限られたスペースでも効率的に設置できる特徴があります。

壁面がないため、実際の駐車スペース以上の余剰面積をほとんど必要としません。また、L字型やコの字型など、敷地の形状に合わせたフレキシブルな設計が可能です。

狭小地や変形地での設置を検討している方、あるいは庭のスペースを最大限活用したい方にとって、理想的な選択です。

より本格的な設備として、ガレージがおすすめの方は、下記のとおりです。

• 環境による汚れを車につけたくない人
• 車の盗難リスクを軽減したい人
• 車以外にタイヤなども室内に保管しておきたい人

愛車を最大限汚したくない方や、収納スペースとしての活用を考えている方には、魅力的な選択肢となるでしょう。

環境による汚れを車につけたくない人

ガレージは完全な囲い込み構造により、外部環境からの影響を最小限に抑えられます。

花粉や黄砂、鳥の糞害など、車両の外観を損なう要因から確実に保護することが可能です。

また、近隣の工事現場からの粉塵や、工場地帯での油煙なども遮断できるため、都市部や工業地域にお住まいで愛車を綺麗に保ちたい方は、ガレージがおすすめです。

車の盗難リスクを軽減したい人

ガレージは高い防犯性能を備えており、車両の盗難やいたずらのリスクを低減できます。

高級車や希少価値の高い車両を所有している方、防犯設備の充実していない地域にお住まいの方には、安心感のある選択肢でしょう。

また、車内に貴重品を置いておく必要がある方にとっても、理想的な保管場所です。

車以外にタイヤなども室内に保管しておきたい人

ガレージは、壁面や天井の空間を有効活用すると、車両関連用品の収納スペースとしても活用できます。

スペアタイヤや季節タイヤの保管はもちろん、メンテナンス用品やカーケア用品なども整理して収納することが可能です。

また、自転車やバイクなどの他の車両の保管スペースとしても活用でき、ガレージを軸とした効率的な収納計画を立てられます。

カーポートとガレージ、どちらを選択するかは、様々な要因を総合的に判断する必要があります。

コスト面での検討は重要で、初期費用だけでなく、維持費用も含めた長期的な視点での判断が求められます。

ここでは、選択の際の重要なポイント2つについて解説します。

予算で決める

設置費用は、選択を左右する重要な要因の一つです。

カーポートは30万円から80万円程度で設置できるのに対し、ガレージは100万円から200万円以上の費用が必要です。

また、ガレージの場合は電気工事や換気設備の設置など、追加工事の費用も考慮する必要があります。

予算に余裕がある場合は機能性の高いガレージを、コスト重視の場合はカーポートを選択するのが一般的です。

固定資産税の有無で決める

ガレージは建築物として扱われるため、固定資産税が発生します。一方、カーポートは工作物として扱われるため、原則として固定資産税は発生しません。
※例外として不動産登記法上、固定資産税が発生する場合もあります。

固定資産税の有無は、長期的な維持費用に大きく影響するでしょう。

特に、都市部など固定資産税の税率が高い地域では、長期的な税金を考慮した予算計画が必要です。

また、将来的な資産価値への影響も考慮に入れると良いでしょう。

カーポートの設置を検討している方に、おすすめカーポートを厳選して3選ご紹介します。

いずれもデザイン性が高く、雪国でも使用できる工夫が凝らされています。

LIXIL フーゴ

フーゴは通常のフラットな屋根に加えて、雨や雪を対策できる逆勾配タイプや横からの雨風等の吹き込みをカバーできる袖壁タイプがラインナップされています。

そのため、お住まいの地域に合わせたスタイルを選択したいという方におすすめです。

耐積雪強度は 「50cm相当」となっているため、積雪量が多い地域に住んでいるという方も安心して設置することができます。

屋根のデザインだけでなく、カラーも豊富に用意されているため、家の外観と合わせてどの見た目が良いかを選べるのも嬉しいポイントです。

駐車台数が多いという方にも安心の3台用もラインナップされているので、複数台車を所有している方にもご利用いただけます。

YKKAP エフルージュ FIRST シリーズ

エフルージュFIRSTは、無駄のないフラットな屋根デザインが特徴で、住宅の外観に調和しやすいスタイルです。屋根下の空間は開放感があり、採光もよく明るい印象のカーポートです。

本体カラーはプラチナステン、カームブラック、ブラウン、ピュアシルバーなどのアルミカラーに加え、木調カラーとの組み合わせも可能で、合計10色のバリエーションがあります。

機能柱やサイドパネル、収納棚などオプションも豊富です。

外部コンセントは、電気自動車の充電にも利用できます。

豪雪地域の方のために、耐積雪性能50cmの仕様バージョンもラインナップしています。

三協アルミ ニューエクオーレZ

ニューエクオーレZは、耐積雪量が30cmと50cmの2種類から選べるため、雪の多い地域でも利用可能なカーポートです。50cm対応モデルは、厳しい冬の条件にも耐えられるでしょう。

積雪時の安全対策として、オプションで雪下ろし棒をつけられます。

屋根の形状は「垂れ付き」デザインで、風雨や雪が吹き込みにくく、雪が屋根にたまりにくい構造です。カーポートは横からの雨風に弱いというデメリットを幾分軽減できるでしょう。

収容台数は1台用から2台用まであり、サイズのバリエーションも豊富です。

また、カラーはダークブロンズ、サンシルバー、アーバングレーなど、住宅の外観に合わせて選択できます。

ここでは、ガレージのおすすめ3選をご紹介します。

いずれも収納性を兼ね備えたモデルで、倉庫としての役割も果たします。

LIXIL スタイルコート

スタイルコートは、風速34m/秒に耐える強度で、積雪にも対応（最大50cm）しています。

屋根材はスチール折板とポリカーボネートで、ペフ付き屋根材は結露を抑える効果が期待できます。

スタイルコートは、車の保管に加え、DIY作業や趣味のスペースとしても利用可能です。

折戸パネルをフルオープンにすることで、開放感のある空間を作り出し、庭とつなげてテラスのように使用できることも特徴です。

シャイングレーや柿渋などのカラーバリエーションが豊富で、オプションとして換気扇や上げ下げ窓もつけられます。

車の保管だけでなく、趣味やリビングスペースとしても利用できる多機能な空間で、住宅を彩ります。

電動シャッターが標準装備されているのも嬉しいポイントです。

イナバ物置 ガレーディア

ガレーディアは物置メーカーならではの、収納性を突き詰めた仕様が特徴です。

サイズが豊富で、1.5畳から3畳以上の大きさまで選択可能です。

具体的なサイズはモデルによって異なりますが、一般的には幅が約1.5mから2.5m、高さが約2m程度で大きめの車両も余裕をもって格納できます。

スチール製で、表面には耐候性のある塗装が施されているため、雨や風、紫外線からの影響を受けにくいでしょう。

可動棚やフックなどのオプションがあり、収納物に応じてカスタマイズが可能な点は、収納を重視したい方にとってのメリットです。

鍵付きのドアがあり、貴重品や大切な物を安全に保管できるため、キャンプ用品やスポーツ用品のような持っていかれそうな物も安心して収納できます。

ヨド物置 ラヴィージュⅢ

ラヴィージュⅢは、さまざまなサイズが用意されており、幅3mから7.8m、高さ2.3m、奥行き5.2mなど、用途に応じた選択が可能です。

カスタマイズ性が高く、側面や後面にシャッターを取り付けたり、可動棚や間仕切りなどで内部を自分仕様に変更できます。

引き戸や窓サッシ、換気扇用パネルなども設置できます。

メインの素材はガルバリウム鋼板で水切り部分にはアルミを採用しており、錆に強く、長期間の使用が可能です。

面積が広めなため、駐車や収納スペースとしてだけでなく、作業場や簡易店舗としても利用できます。

鍵はピッキング対策対応のディンプルで、安全対策も配慮されています。

カーポートとガレージに関するよくある質問と回答を、3つ厳選してまとめました。

初めて設置を検討される方も、どちらを設置するか迷っている方もぜひ最後までご覧ください。

カーポートとガレージの違いは何ですか？

主な違いは構造です。

カーポートは屋根と支柱のみの開放的な構造で、壁がないのが特徴です。

一方、ガレージは屋根、支柱に加えて壁もある完全な個室型の構造となっています。

構造の違いにより、費用、設置工期、防犯性、使い勝手などに大きな差が生まれるのです。

また、法的な扱いも異なり、建築確認申請の要否や固定資産税にも影響します。

カーポートやガレージの設置費用はどれくらいですか？

標準的な1台用の場合、カーポートは工事費込みで30万円から80万円程度が相場です。

ガレージは100万円から200万円以上かかります。

ただし、上記は基本的な仕様での金額です。素材のグレードアップや、照明・電気設備の追加、デザイン性の向上などのオプションを加えると、さらに費用は増加します。

カーポートやガレージの寿命はどのくらいですか？

一般的に、カーポートの耐用年数は15年から20年、ガレージは20年から30年程度とされています。

ただし、一般的な耐用年数は適切なメンテナンスを行った場合の目安です。

定期的な点検や補修を行うことで、さらに長期間使用することも可能です。

台風や積雪の多い地域では、より頻繁なメンテナンスを行わないと、寿命は短くなるでしょう。

カーポートとガレージは、それぞれに特徴のある駐車設備です。

カーポートは、コストパフォーマンスの高さと設置の容易さが魅力で、気軽に車両を保護したい方に適しています。

一方、ガレージは、より本格的な保護性能と多目的な利用が可能な反面、費用面での負担が大きくなります。

選択の際は、予算や設置場所の条件、使用目的などを総合的に検討してください。

この記事を参考に、ご自身のライフスタイルや住宅環境に合った後悔しない選択をしましょう。